海外、特にヨーロッパの主要都市にくると、実にいまだに学ぶものが多く、同時に気が重くなります。「井の中の蛙、大海を知らず」ならば幸せです。井戸の中の生活は、心地よく、程度を下げれば、その程度でも良いのです。しかし、井の中の蛙、大海を知った苦しみを味わってしまうと、それこそ、苦しんでしまいます。
エジンバラは、旧市街地が世界遺産に登録されています。その都市的な重厚さと、歴史的蓄積は、圧倒されます。エジンバラは行かれた方も多いので、詳細は省略します。ただ、最近の日本での「勘違い世界遺産登録運動」は、情けなくなりますし、福山の鞆の浦での、不必要な公共事業によって、世界遺産的な価値を損なう行政の発想は、情けないを通り越して、語りたくもないレベルの低さです。エジンバラは、その町の構造が理解できただけで十分でした。 夕方、グラスゴーの書店で「NEW DESIGN CITIES」という本を手に入れました。グラスゴーがその中で、デザイン都市の好例として紹介されていました。1990年のヨーロッパ文化都市に選ばれたのが最大のきっかけの要です。 市の中心部のThe Lighthouseは、マッキントッシュの設計したヘラルド新聞社跡を改修して Scotland's Center for Architecture,Design and City ,Glasgowとしてデザインシテイの中心となっています。明らかにグラスゴーでは、デザイン(この中には、音楽や演劇も含んで)が、かつて造船などの重工業で栄え、1980年代の長期に渡る市の産業と経済の衰退を食い止め、現在ではいわゆる、クリエイテイブな産業、人々を引きつけ、見事に再生した、好例にまちがいありません。 確かに、市内を歩いていも、店舗のデザイン、街区の歴史的な建築、それに新しく加わった現在建築のデザイン的質の高さを感じます。 改めて、今、福岡で取り組もうとしている方向性が確かなものである、確信を得ています。 まだ、遅くないと、思います。 佐藤俊郎(グラスゴーから)
by mono_koto
| 2007-08-19 04:49
| モノコト日記
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