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デザインシャレット2007その2

デザインシャレット2007終了

17日(月)多くの市民もおいでになった門司港の生涯学習センターにて最終講評会とシンポジウムを開催し、10日から始まった今年のシャレットは閉会した。
プラグラム二日目に決めた六つのグループは、例年にない残暑の中、冷房もない旧武道館の作業場で汗にまみれた八日間の共同作業をした。もちろんそれにつきあった講師の何人かも、うちに帰りたいようとうわごとを言いつつともに過ごした。
その成果として、中間発表等二回のステップを経て1/100の模型を制作し、図面などとともに講評会に臨んだ。



提案された模型
左上は現況1/1000・他は提案模型1/100 1/500
良い線まで来たが、やはり今年も建築的検討の精度は高められなかった。
建築系の学生が少ないのか、こちらの問題なのか検討課題。
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プレゼンテーション
三面のスクリーンやccdカメラを駆使して、7分の説明と8分の質疑。
図面や模型のできばえとともに、説明の仕方によりその評価がいかに左右されるかを、説明した本人はもとより聞いてる人たちも実感したと思う。
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休憩時間の会場風景
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シンポジウム
仲間さんのコーディネートにより、片山さん・篠原さん・西村さん・萩原さんのパネルディスカッション。 レトロの経緯や、市民の関わり・保存の問題・まちづくりの継続性・などシリアスな話題もあった。
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最後に講師陣や市民の投票により、市民賞・特別講師賞・最優秀賞を決定それぞれ表彰。B班(港のあるくらし〜ハーバーツーリズム)が最優秀賞を獲得。
今年は、1/1000から1/500の中間講評を経て、最終は1/100と絞り込んでいった。
これは、計画対象地のスケールの適切さとともに、あるレベルの成果にたどり着いた大きな理由と言って良いと思う。
次回は、佐世保をフィールドとして開催することをアナウンスして閉会した。

鮎川 透
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by mono_koto | 2007-09-19 20:38

建築出前授業:ある高校にて

9月18日、麻生教育サービスからJIAへの依頼により、県内のある高校にて建築の出前授業が行われた。JIAからは、5人が参加し、生徒を4グループに分け、JIAの会員が一人づつ付いて、住宅を設計し、模型をつくるというシンプルなプログラムである。

昨年も参加したが、その年は2日に分かれての授業。そのため、みんなで一案をまとめるという宿題を出して帰ってきたので、翌朝がすごく心配だったのを覚えている。まっ、結論、ちゃんとみんな模型は完成したわけだが。。。

今年は9時から午後3時までの持ち時間である。果たして終わるか?朝の校長先生の言葉が気になってくる。。
「今年の2年生は大変かもしれませんが、何卒よろしく!」

まずは、水野さんのスライドを使った、コルビジェやミースといったいわゆる巨匠の作品や日本の建築家の作品の紹介と説明。
そのあと、田中による“寸法をデザインしよう!”のレクチャー。
ここまでで40分経過。さあ、はじめよう。

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ともあれ何とか完成。


この科の生徒は、数人が専門学校や短大に行き、多くが地元に建築に関係あるなしに関わらず、就職をすると聞く。
というのも、普通科を受験した生徒がこの学科にまわされることもあるかららしい。
ただ去年からこの学科が二級建築士試験が3年実務で受験できる学校に認定されたため、いつかきっと、建築が好きな生徒が集まることであろう。

ガンバレ、S高校Jシステム科!!

田中康裕
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by mono_koto | 2007-09-19 16:46 | デザインボランテイア

オープンデスク+インターンシップ2007

 8月20日〜24日、27日〜31日、9月10日〜14日の3週に分けて環・設計工房にてオープンデスク+インターンシップを行いました。総勢14名。各週5〜7人の学生が来ていました。

 内容としては、所長の鮎川をはじめ、モノコトプロジェクトの岡氏、福田氏、井上氏、吉田氏が行うレクチャー、そして現場見学、模型制作。

 人体寸法から都市計画に至るまで、幅広いレクチャーが行われ、最初は建築のみ(ここでいう建築とは単体としての建築物の意味)に視野を定めていた学生達も、「もっといろんな事に目を向けなくては」と感じる人たちが多かったようです。

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                                        レクチャーの様子

 週末にはたこ焼き会が催され、1週間の感想を踏まえ、所員達と学生達の交流が行われた。将来への不安と希望、夢を語らい、所員達も若い人たちからパワー(エキス?)をもらい、両者共々大きな笑い声が飛び交っていました。


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                                       たこ焼き会の模様。

今回、インターンを担当して思うことは、
学生をはじめ様々な人が集ってくる事務所というのは、なかなかないのではないかということ。それくらい好まれているというのは、とても幸せなことだということ。

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                    今回のオープンデスク+インターンシップに参加した学生の面々

そんなことをこれからの励みにしていこうと思います。
講師の皆様、ご協力ありがとうございました。
後日、オープンデスク+インターンシップの活動報告書を回覧致します。

(寺川智也)
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by mono_koto | 2007-09-15 13:48 | モノコト日記

デザインシャレット2007

デザインシャレット2007始まる

デザインシャレットは第三回を九工大の幹事により北九州市門司港をフィールドとして、9月10日から17日までの8日間開催。
聞き慣れない名前だが、その意味は締め切りに向けて作業を進めると言うようなこと。
当時東大教授の篠原修氏や教授の内藤廣氏らを中心に、土木・建築・景観・造園等
領域を超えた教師や実務家がそれらの学生を対象にしたワークショップ「グランドワーク」が4年前に始められた。
私は内藤さんから九州でこういうのやらないかという話を聞き、一方でそれに参加した学生や景観系の教師を中心に開催の機運が高まった。
第一回は九大の幹事により唐津をフィールドとして、第二回は熊大の幹事により三角港で開催され、今回で三回目と言うことだ。(詳細はHP参照)

テーマは「門司港ぐらし」、レトロの北側にある第二船溜まりを対象地として計画案を作り、1/100の模型まで制作する。
参加者は全国の大学や、コンサルの若手、特に今回は釜山から二名の女子学生もあり、総勢30名。それにチューターや教師、サポートの学生など20名ほど。それらが8日間の共同生活をしながら、最終日の市民に向けた公開発表会目指し計画作りをする。
その日17日はその後、篠原修氏の講演とシンポジウムも開催。


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    関門海峡を見下ろす。中程の右の港が第二船溜まり。

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    鮎川レクチャー。五コマの講義を五人がプログラムに沿って担当。

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    中間発表に向けての作業風景。


こういうプログラムに参加していつも思うが、良い勉強になるんだなーこれが。
異なる領域の話しであったり、作業の進め方が異なったりいちいち目から鱗。
さらにアウトプットとして一定の成果が上がれば言うことなし。

鮎川 透
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by mono_koto | 2007-09-14 11:41

「参加する劇場から愛される劇場へ」

去る2007年9月1日、竣工直後の日田市民文化会館(設計:香山壽夫建築研究室)の見学会と
シンポジウムのレポートです(日本建築学会大会関連行事)。

敷地の日田は大分県西部の都市で人口74000人、周囲を阿蘇・くじゅう山系や英彦山系の山々に囲まれた盆地。古くから北部九州の交通の要衝だった日田は、江戸時代、幕府直轄地・天領として九州の政治・経済・文化の中心地として栄え、歴史的な街並みで知られる豆田町にはその面影が色濃く残されています。最近では平成17年に前津江村・中津江村・上津江村・大山町・天瀬町の1市2町3村で合併し、新日田市がスタートしています。
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日田市文化会館の設計者を決めるエスキースコンペには我々、環・設計工房も参加し、結果は佳作という結果でした。香山先生が一等という知らせを、大学の大恩師が勝者というを誇りに思う気持ちと、自分たちの労作が一等を勝ち得なかったという複雑な思いで聞いたのでした。奇しくも香山先生はコンペの締め切りの前日、大橋の居酒屋すずめに「芸工大の同窓会」にいらしていて、我々はてっきり、「香山先生はコンペをあきらめたのでは」との甘い期待を持ったのでしたが、コンペ案は香山先生の緻密で美しいスケッチが前面に押し出された案での晴れ晴れしい勝利でした。
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日田市民会館エスキースコンペ 環・設計工房案

香山壽夫とは?
九州芸術工科大学のキャンパスの設計者であり、東京大学の名誉教授。吉武泰水やルイス・カーンに師事した建築家。九州では伊万里のトラピスチン修道院、瀬高町立図書館等の作品がある。学校建築や劇場、宗教建築の作品が多い。私個人の接点としては、恩師、故岡道也先生が学生時代に香山先生と机を並べて芸工大キャンパスに携わっていた時の話、下山田小学校がコンペで当選した時の審査委員長、芸工大の同窓会で始めてお会いした時にすぐに名前を覚えて頂いて、しかも取るに足らない話題にも下りて話をしてくれた人、正直、いつかこういう人に少しでも近づきたいと思わせる憧れの人です。
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伊万里 トラピスチン修道院   香山壽夫

日田市文化会館とは?
大小二つのホールと市民ギャラリー等からなる施設で敷地面積9500m2、延床面積8900m2、建設費約40億の建物。身近な例と比べるとアイランドシティの小中学校の1/4の敷地面積、6割の延べ面積、1.5倍の建設費。

外観で印象的なのは周囲のまちなみと高さを合わせたという深い軒。高いフライタワーや劇場のボリュームは「引き」のない現状の敷地では、ほとんど感じられず、町の中にただ広い屋根とその下に広がる「木」の色をした奥行きのある空間がひろがるという感じ。建物の外形がどうこうという視点はなく、ただガラスの奥のちょっと贅沢な空間のひろがりとこれからそこで行われるであろう営みへの期待、そこへ関心が絞られるつくりになっている。ガラスの壁面というと、普通すこし拒絶されたイメージを感じるが、深い軒の下のガラスは、暗さで反射がない分、中の様子がダイレクトに見えて、建物の外皮として熱環境的にも説明のつく、すごい可能性を秘めている。
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ホール内観。徹底的に利用されている地場産材。杉・桧・小鹿田焼の土・左官技など、日田だから実現できた技が随所に見える。
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「公共の建物」のあるべき姿とは?
シンポジウムの冒頭で香山先生は「愛」より「公共」という言葉に焦点を絞って話をされた。
「都市とはひとに喜びや安らぎを与える場所である」「都市とは共に住む意識を確認できる場所である」
この場合、都市は建築に置き換えても考えられそう。一方、
「うたや踊りはいつも共同体の共有するよろこびの中心にある」その箱になる場も中心かも。
そんな中でものづくりについては非常に堅い決意ともとれる言葉も。
「我々の仕事は結局、ものが手がかりになる」
「住民参加の場合も最初から形を提示する。(最初から形を提示することについては)反論もいろいろあるが、形を参加する人々の意見を聞いて柔軟に変えていくことを条件に、具体的に、早い段階から形を見せる」そんなプロセスの積み重ねが独りよがりでない共有される建築を作っていくのかもしれない。
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日田市民文化会館は12月23日にグランドオープンの予定。
皆さん、豆田の街並み、その中の天領マート(環・設計工房設計)、サッポロビール園、いいちこ焼酎工場、琴平温泉(おすすめ!)などと一緒に日田を訪れてみてはいかがですか?

杉本泰志
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by mono_koto | 2007-09-04 01:06 | モノコト日記