カテゴリ:デザインボランテイア( 12 )

鞆の浦の危機

第2回世界遺産フォーラム
第1回高野山に続いて行われた2回目の世界遺産フォーラムが2月1日、福山で行われました。なぜ、福山か?皆さんは、すでにご存知かもしれません。福山には、今、景観問題で話題の鞆の浦があります。世界遺産に指定されてもおかしくない文化的な価値を持つ鞆の浦を埋め立てて、橋を架ける計画が着々と進行しています。すでに30年前に計画されたものです。それがゾンビのごとく蘇って、この時代、まさに愚行の典型のような計画が現実味を帯びてきたために,急遽、福山開催となりました。福山市立短大の授業が終わって、1日延ばしてフォーラムに参加しました。高校の同級生である東大の西村教授が話をし、3年前に福岡自治労50周年の記念フォーラムで講演をしていただいた法政大学の五十嵐教授も参加されていました。

率直に、この国は、公務員によって滅ぼされてしまいます。鞆の浦も福山市がイニシアテイブをとりますが、国土交通省が許認可を握っています。フォーラムには文科省から役人が来て保存の重要さを訴え、埋め立てを許可するのは国土交通省の役人です。この2枚舌が、まかり通る不思議さは国際的判断基準からは理解しがたい暴挙です。

フォーラムでは、政策投資銀行の藻谷氏の講演がありましたが、実に面白い内容でした。年間400回を超える講演をこなすだけに、データを駆使した説得力ある内容です。彼は一言も鞆の浦の文化的価値などに言及せず道路を建設して、大型バス駐車場を整備し、アクセスを整えた所が、ものの見事に観光政策に失敗し、人口流失を加速した例を示しながら行政の施策を鋭く批判してみせました。面白いアプローチです。
また、福山市立女子短期大学では、この鞆の浦を話題にする事すら出来ない雰囲気にあります。市長を社長に例えるならば、市立大学の教授であれ、社員にすぎず、社長の意向に背いてはならないという不文律があるようです。実にくだらないことです。その同じ市長が、「まちづくり」の大学と学部を創るのですから、私自身、忸怩たる思いがあります。

鞆の浦では、毎年、東大、日大の学生がサーベイを行い、坂本龍馬が、日本で初めての海難事故の損害賠償を談判した宿舎が「いろは」という名前で、宿泊施設に保存改修されています。行政がいたらぬことをしなければ、着実に再生できる場所だと確信できます。8月に福山市長選挙がありますが、手っ取り早い方法は、この市長を蹴落とす事です。しかしながら、財政が豊で、利権構造が確立している地方では、なかなか難しいのが現状です。
少なくとも、100万人署名の運動に参加してください。
次回に、また状況を報告しましょう。

佐藤俊郎
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by mono_koto | 2008-02-04 08:59 | デザインボランテイア

今日のお昼ごはん(デザインキャラバン:小学校5年生編)

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先週、福岡デザインリーグの中のひとつ、デザインスクールキャラバンで中央区のある小学校に行って来た。テーマは昨年と同じ “夢の住宅”の模型製作。
今回は全体を6班に分け、それぞれの班に一人の建築家が指導?する仕組みである。
(毎年のことであるが、指導っていうより、ほとんどが、作業になってしまう。時間が限られているので、手伝わないと、終わらないのが現実。。)
建築家は、廣瀬さん、水野さん、川津さん、山本真樹さん、初参加、福大の趙さんと田中の6人。

うちは6班。男子3人、女子3人のチームである。
5人がマンションで暮らしていて、戸建て住まいは一人だけ。
この辺はそっかぁと思いながら聞いてみる。

「で、どんな住宅??家族は??」
「家族はこの6人!」
「どこに建てるの?」
「森の中!」
「あと地下にプールで、1階がリビングとダイニング。2階がみんなの寝室で、3階に温泉!そうそう4階にボーリング場!!」ときたもんだ。
「そう。。。。全部で5層かぁ。。」

毎年のコトながら、あ~~考えてくればよかったと後悔しながら、作業開始!
えっ、みんな結構手が動いている。なかなかのチームワークである。
そうこうしてると、午前中の作業終了!
待ちかねた給食の時間である。

献立は。。最初の写真のハヤシライスと大根のサラダに牛乳
いや~おいしかった!おかわりまでしてしまった。
さぁ、みんな午後もがんばろ~。

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午後2:30 はい作業終了!!
講評会の始まりである。それぞれの班の代表による模型のの説明を聞く。
するどい質問あり、たわいもない質問あり。。真剣に聞いている子もいれば、おしゃべりの子もいる。毎年の風景。
いじめっ子やいじめられっ子がいるのかどうかはわからないけど、このプログラムの目的のひとつである 「みんなで、ひとつのものをつくる。」 ということを通じて、
仲間の大事さを知ってもらいたいと思うものである。          
    
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田中康裕
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by mono_koto | 2007-11-06 15:59 | デザインボランテイア

灯明地上絵の楽しみ方

またまた灯明で恐縮です。10月20日(土)、博多部において博多灯明ウォッチングが開催されました。今年は各地域に一つずつの地上絵が現れ、多くの観光客を魅了しました。

今回は地上絵の制作過程を紹介します。博多は各地で広がりつつある紙袋を使った灯明イベントの発祥の地。アーティストの藤浩志さんがこの紙袋とロウソクをつかった灯明で旧御供所小学校跡地に巨大な龍の地上絵を描いたことが始まりです。その後、灯明ウォッチングを重ねるうちに、色の使い方や地上絵の正確な描き方の技術などが発達してきました。

c0113608_14274472.jpgまず、地域の方と話し合ってデザインを決めます。それをもとに紙袋とロウソクの数を決定。写真は僕が担当した大浜の200分の1の蝶。一つ一つのドットが紙袋です。このデザインが灯明ウォッチングの出来を半分は決めます。


c0113608_14292073.jpg 前日、グランドに下絵を描きます。今年は仕事の都合で前々日行いました。人間の感覚だけで描くのは非常に難しいので、グリッドなどの基準をつくり少しずつ描きます。写真は石灰のラインを引き終わった状態。これがもっとも疲れる作業。でもここまでできれば8割は成功したも同然です。


c0113608_14303044.jpgc0113608_14252381.jpg当日、午後から地域の皆さんが灯明づくりの作業を開始。何人かの方には色が入った図面をもとに指示をしていただきました。大浜の皆さんは地上絵制作に慣れていて、3時間もかからないうちに配置終了。


c0113608_14412985.jpg点灯した状態。当日は川沿いの大浜は風が強く。全て点灯するのに1時間かかりました。博多の灯明はその背景とのコントラストも楽しみの一つ。大浜は向こう側に御笠川と都市高速が見えます。


c0113608_14462693.jpgまたしてもアリの登場。おいでよ!絵本ミュージアム室見川灯明まつり、と使い回ししてきましたが今夜で最後です。成仏してくれるでしょう。


c0113608_14482598.jpg他の校区も見て回りました。これは奈良屋の地上絵。博多小学校創立10周年を記念して、現役の小学校に久しぶりに描かれた絆(縄)。真ん中はダンスの舞台となりました。同心円に配置しているところが凝ってます。DNAの二重らせんのようにも見えました。


c0113608_1450135.jpgこれは冷泉のにわか面。櫛田神社に描かれました。後ろに見える神社との対比が面白い。


c0113608_1451345.jpgこれは御供所のペガサス。ここはバックの高層ビルとのコントラストが面白い。ここは博多高等学園の皆さんが担当。


とりあえず僕が関わる今年の灯明はこれで終わり・・たぶん。そしてたぶん、また来年も。 岡 大輔
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by mono_koto | 2007-10-24 14:56 | デザインボランテイア

不死鳥のように


c0113608_1431419.jpg福岡市早良区の室見川で29日(土)、第7回室見川灯明まつりが行われました。外環状線や都市高速道路の整備によって急速に姿を変えつつある校区の環境に、コミュニティの分断や美しい景観の喪失、交通安全などに危機感を持った人々が集まり有田校区の将来を考えていくまちづくり実行委員会を組織したのが2000年春。そのとき、校区住民のコミュニケーションや共同作業の楽しさ、そして一人でも多くの住民に有田校区のまちづくりに関心を持ってもらおうという意図で始めました。今では校区だけでなく、福岡市中の人が楽しみにしている祭りとして発展してきました。

c0113608_14325048.jpg 今年のテーマは「川面で夢見るメルヘンの世界」(メルヘンには始めちょっと戸惑いました が・・・)。河原橋を渡ったメイン会場では、橋の上を視点場に設定し、そこから最もよく絵が見えるように平面を正確に補正するという初めての試みを行い、イメージ通りの「火の鳥」を浮かび上がらせることに成功。河原橋にはいつまでも多くの人が佇んでいました。その他、PTAによる「うさぎと亀」、町内会を中心にした地域の人々による「カボチャの馬車」「北風と太陽」が揺らぎながら川面にすばらしい風景をつくり出していました。
c0113608_14382583.jpg 他にも、中学生による光るメリーゴーランド、小学生による水車、番傘によるタイトル、男の料理による竹灯明、さらに「おいでよ!絵本ミュージアム」で展示された巨大なありもライトアップされました。同時にNPO法人デザイン都市・プロジェクトによる福岡環境映像祭も実施され、抑揚のきいたすばらしい夜でした。
c0113608_1439538.jpg室見川灯明まつり始まって以来、最も完成度が高い祭りだったと思います。翌日、最後の片付けを行った後、反省会を行いましたが、地域の皆さんの表情からは疲れの中にも自分たちの地域に対する誇りが溢れており、とても気持ちよく酔うことができました。



今回大成功に終わった灯明まつり。実はここに至るまでに紆余曲折がありました。
今になって初めて言えるのですが、第6回の昨年、袋の数や砂の位置を間違ったり、ロウソクがうまくつかなかったりしたことなどが重なり、
c0113608_14395736.jpgこれまで僕が関わってきた灯明イベントの中で、失敗といっていいほどのものでした。地域の皆さんにも疲労だけが残り、反省会でもいろいろな問題が出されました。まちづくりへの思いが一気に冷めてしまうのではないかと危惧しました。

しかし、公民館主事の上野さんと実行委員会の犬塚会長を中心に、今年は早いうちからロウソクを探し、これまでよりも6倍する単価のロウソクに変更(これが英断だった!)、地上絵の紙袋分けや砂の位置決定などもそれぞれの担当の方が早々と動き、万全の状態で望むことが出来ました。
c0113608_14424568.jpg「私は去年ものすごく悔しかったけん、絶対リベンジしたかったと。見に来た人に今年はものすごく綺麗かったと言われた時は本当にうれしかった」とは昨年に引き続き紙袋の仕分けを担当した友納さん。それを聞いて目頭が熱くなりました。地域の人々は一年間ずっと内に秘めていた思いをようやく開放させることができたのです。

この夜、有田校区はまさに「不死鳥」のように再び羽ばたき始めました。3時間で幻のように消えてしまったまつりの写真をアップしながら、共同作業が生み出す暖かい連帯感にしみじみと喜びを感じている月曜の午後でした。

岡 大輔
まつりのデザインアドバイザーとして参加
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by mono_koto | 2007-10-01 14:55 | デザインボランテイア

建築出前授業:ある高校にて

9月18日、麻生教育サービスからJIAへの依頼により、県内のある高校にて建築の出前授業が行われた。JIAからは、5人が参加し、生徒を4グループに分け、JIAの会員が一人づつ付いて、住宅を設計し、模型をつくるというシンプルなプログラムである。

昨年も参加したが、その年は2日に分かれての授業。そのため、みんなで一案をまとめるという宿題を出して帰ってきたので、翌朝がすごく心配だったのを覚えている。まっ、結論、ちゃんとみんな模型は完成したわけだが。。。

今年は9時から午後3時までの持ち時間である。果たして終わるか?朝の校長先生の言葉が気になってくる。。
「今年の2年生は大変かもしれませんが、何卒よろしく!」

まずは、水野さんのスライドを使った、コルビジェやミースといったいわゆる巨匠の作品や日本の建築家の作品の紹介と説明。
そのあと、田中による“寸法をデザインしよう!”のレクチャー。
ここまでで40分経過。さあ、はじめよう。

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ともあれ何とか完成。


この科の生徒は、数人が専門学校や短大に行き、多くが地元に建築に関係あるなしに関わらず、就職をすると聞く。
というのも、普通科を受験した生徒がこの学科にまわされることもあるかららしい。
ただ去年からこの学科が二級建築士試験が3年実務で受験できる学校に認定されたため、いつかきっと、建築が好きな生徒が集まることであろう。

ガンバレ、S高校Jシステム科!!

田中康裕
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by mono_koto | 2007-09-19 16:46 | デザインボランテイア

JDCA総会

JDCA総会
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JDCA(日本デザインコンサルタント協会)は、10年ほど前に設立されたデザインコンサルタントの任意団体です。メンバーは、既存のジャンルを超えた、工業デザイン、グラフィック、建築、コンセプトメーキング、プランイングなどの専門家から構成されています。その1年に1度の総会が、7月7日に京都で行われました。七夕の日です。1年に1度だから「七夕」となったのですが、京都は初めてです。

京都の町家「庵」でおこなわれると聞いて、島田一郎氏と、会場に駆けつけました。そこで、思わぬ旧知の方に会いました。アレックス・カー氏です。彼とは、2年前福岡で、景観とまちづくりに関する大きなシンポジュウムを開いた際に、ゲストとして参加してもらい、私がコーデイネーターを努めました。

確かに、京都で、町家を再生し、活動拠点としているという話を記憶していましたが、まさか、総会会場が、彼の隠れ家とは知りませんでした。
アレクッスは「犬と鬼」という本で有名ですが、日本の景観、都市計画、行政施策に関して辛辣な意見を述べる人物です。アメリカ人ですが、日本人以上に日本が好きで、だからこそ、言葉に衒い無くストレートな表現をします。日本の本質は、どこにも実体がなく、すべてが虚実だ!とも言い切ります。

現在、鞆の浦の埋めたて架橋建設反対の先頭に立っています。当然かもしれません。これこそ、彼に言わせれば、どこにも本質が無く、虚実な計画で意味がなく、時代錯誤というべき、ということです。
この福山の市立短期大学が4年制に移行し、「都市教養学科(仮称)」のもとで、まちづくり、都市経営の専門学科ができる予定です。同じ、設置責任者である市長が、一方で都市教養を叫び、一方で鞆の浦の愚行を推進する、この矛盾こそ、アレックス・カーの指摘する虚実以外の何者でもない様な気がしています。
(佐藤俊郎 記)
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by mono_koto | 2007-07-23 09:40 | デザインボランテイア

若者よ旅に出よ!

先日、またまた興味深い若者たちと会いました。
大名テクテクのオランダ人女性、ミースさんの紹介で、アメリカのサンフランシスコの郊外、小さな行政に勤めていたシテープランナーのBilly GrossさんとそのガールフレンドKristinです。なんと、彼らは、現在世界1周の途中で福岡に立ち寄ったものです。アメリカから東周りでヨーロッパ、インド、ベトナム、ネパール、台湾、福岡、こらからアメリカへ帰って、中南米、南米そして1周完成!だそうです。これで航空券のみで30万円ほど。旅の先々、例えば、ヨーロッパであれば、その域内で4−5路線ほどの立寄も含めてだそうです。金額もさることながら、各国で友人、知人を頼りながら、最小限の出費で人に会う事を楽しみに旅行を続ける彼らのバイタリテーに感心します。ほんとうに、欧米の若者はよく、旅に出ていると思います。
昨晩は、Billyさんの奥さんと高校時代の同級生で、福岡のハビタット事務所に勤めているシシリアCecilia Lippさんも同席しました。彼女は日系のアメリカ人ですが、どうしてでしょうか、日系の女性には、独特のスタイルというのか、雰囲気というのか、前回紹介した、CNNキャスター、サチ・コトさんと、まったく同じ好印象を受けました。日本ではなじみがまだ薄いのですが、ジェンダー(性差による様々な差別や偏見にともなう諸問題)が専門です。バークレー出身の才女ですが、近いうちにまた、モノコトプロジェクトにお呼びして話を聞いてみたいと思っています。
若者よ!旅に出よ!
佐藤 俊郎
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by mono_koto | 2007-05-10 09:10 | デザインボランテイア

Sachi Koto

Sachi Koto
昨晩、雑誌、アバンテイの主催による講演会とパーテイに出席しました。サチ・コトさんは、日系3世で、おじいさんが前原の出身だそうです。今回は、福岡と姉妹都市に関係にあるアトランタの市長に同行して来福されています。
彼女はつい最近までCNN NEWSの女性キャスターとして活躍した特筆すべき日系女性です。3世ですから、おじいさんは日系移民として様々な苦労をし、両親は戦中、日系移民強制収容所に収容された経験を持っています。この辺りの話は、翻訳した「場所の力:エール大学教授ドロレス・ハイデン著」に詳しく書いてあり、共感を覚えました。
講演は様々な人種的な偏見と正面から向き合い現在の地位を獲得したか、というもので、会場に詰めかけた100名ほどの若い女性たちは感動していた様子でした。その後、50名ほどの女性のなかで男性はわずか5名という寂しい様な嬉しい様なパーテイが行われましたが、やはり女性の方が「生きる」というパワーを感じます。できる事ならば、こんな日本を飛び出して、世界で活躍したいわ!という意気込みが伝わってきます。
なかなかすばらしい女性たちですが、もったいないですね。
それにつけても、吉田市長はアトランタの市長と会って、何か話題になるような中身をもっているだろうか、やはり、少なくとも英語で挨拶と会話ができるほどの首長は欲しいものです。
佐藤俊郎でした。
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by mono_koto | 2007-04-24 09:20 | デザインボランテイア

灯明職人派遣事業

c0113608_17381256.jpgc0113608_1743524.jpg今日の朝刊を見て知った方も多いかと思いますが、昨日、福岡市役所前の広場で「ありがとうふくおか」という西方沖地震から丸2年を記念したイベントがありました。朝からウォークラリーをやったり、防災関係の展示をしたり、被災地の玄界島や志賀島の人たちが炊き込みご飯や鍋をふるまったりといろいろやったあとで、最後に広場全体を使って全国に感謝の気持ちを発信するということで灯明が企画されたわけです。灯明と言えばやる人(やれる人という程難しいものではありません)というのは限られています。ということで、またやってしましました。あくまで頼まれてですが・・・。
一応、やるなら何か新しい手法を採り入れようと思い、今回は発信する方向と都市の軸とをシンクロさせたり、点灯する時間を微妙に調整して、時間によって波紋が広がっていくように演出したりという試みをやりました。結果、イメージした通りにうまくいきました(右写真、灯明の完成)。やはり灯がきちんと点けば灯明は失敗しないことを確認できました。
さて、やる人が少ないと書きましたが、正確にはやったことがある人が少ないということです。話を持ちかけられたとき、実行委員会には経験者が当然のようにいないことが分かり、実施に当たっては灯明職人をかき集めました。このほとんど身内です(左写真、基準出しをする職人達)。こんなことばっかりやっているから、環境デザイン機構って何をやっているところですか?とよく聞かれます。言い訳ではないのですが、僕にとっては灯明はコミュニティ調査であり、マーケティングであり、普段関わることのない人々とのネットワークを構築する場なのです。灯明で仲良くなった人が、「仕事でまちづくりやっているの?」「建築もやっているの?」と聞いてきます。まさに会社の営業でもあります。10年後には、きっと一緒に灯をつけた人たちが、どかーんとすごい仕事を持ってきてくれるでしょう。せめて、いろいろなところに職人を派遣する事業ぐらい成り立つようにしないと。ね、吉田さん。(OKA)
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by mono_koto | 2007-03-22 17:46 | デザインボランテイア

お寒いかぎり


c0113608_9135236.jpg3月2日にアメリカからMarc Karlan教授夫妻が福岡に来ました。目的は、前にも書きましたが、京都,東京についで、現代建築の社会人対象のツアーを組む際に、福岡を加えるべきか,どうかの下調べです。
1日つきあっての問題です。
1、 福岡には英語表記のまともな地図がありません。小さな手のひらサイズのパンフレットはいくつかありますが、少なくとの本国へ持ち帰るに耐えられるものは皆無です。
2、 グランドハイアットで、組織化された建築ツアーがあるか、karlan教授は前もって聞いたが、全くないとの返事。その通り。
3、 福岡には耐えられる建築資料が無い。唯一、景観よかとこマップがありますが、これも、建築名称が英語表記になっているのみ。建築家の名前は日本語でした。

彼に、シカゴの建築に関する資料を頼んだのですが、アメリカ建築家協会(AIA)のシカゴ支部が編纂した570ページにおよぶ、2センチほどの分厚さの本をもってきました。また、シカゴの観光を含めたすばらしい、写真集を持ってきました。
景観室にも前から言っているのですが、その場限りではなく、フォーマットさえキチンとつくれば、毎年更新していくことで、情報は集積するはずです。地道な作業をほとんどやっていない。

お寒い限りです。本当に「ビジターズインダストリー」などと言う前に、基本的な観光情報インフラの整備が,最も必要!

でもね、これは、必要を感じないと絶対に動かない!
(佐藤俊郎)
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by mono_koto | 2007-03-05 09:15 | デザインボランテイア